町歩きの会 2022年5月25日

町歩きの会―2022年5月25日 参加者16名(内訳:男性13名、女性3名)

 

今年の第1回目の会は5月25日(水)に行いました。この日は、天気には恵まれましたが,気温が27度という蒸し暑い日になってしまいました。

行程は西武是政線新小金井駅から、府中市美術館まで10km程度の道を歩きました。

先ず、国際基督教大学横の旧石器時代後期の遺跡説明板を見ながら、武蔵野台地の南縁をなす国分寺崖線に沿った豊かな段丘上に縄文人が暮らしを想像することができました。

その後、野川公園内の自然観察園を見学。木々の緑のなかを歩きながら、小鳥のさえずりに耳をすませながら、森林浴気分を楽しみました。

次に、新選組局長近藤勇の墓所のある龍源寺と勇の実家を訪れました。勇は板橋で斬首刑をうけ、冥界に旅立ちました。享年35歳。辞世の句「孤軍援絶作囚俘 顧念君悤涙流 以下略」

勇の実家は敷地が2,000坪以上有した富農であり、勇は宮川久次郎の三男(幼名勝五郎)として生まれ、15歳の時、2人の兄と一緒に、天然理心流近藤周助に入門し、その後、子供がいない近藤家の養子となりました。勇が亡くなった時に義兄弟の契りを結んでいた日野の佐藤彦五郎はこの句を作り勇の死を惜しみました。「鬼百合や 花なき夏を 散りいそぐ」。

昼は多摩駅近くの中華レストラン「紅」で食事とアルコ-ルを楽しみ、参加者の皆様と親睦をはかることができました。食事の量は相当なものでしたが、先輩諸氏の健啖ぶりに驚かされました。

午後からは、有名人が多く眠る都立霊園としては最大規模の多摩墓地を廻りました。各自、それぞれが、墓苑の案内図を片手に詣りたい所に行くようにしました。ご自分の家の墓所に行かれた人、有名人の墓を廻られた方もおられました。最近、樹木葬の場所も整備されていました。今の時代を表していると納得。

多摩墓地から浅間山(標高80m)をゆっくりと登りました。気候温暖化の影響か、残念ながら咲いている筈の「ムサシノキスゲ」は既に花が散った後でした。

浅間山一帯は、1352年に小金井金井原・府中人見原にかけて新田義貞次男義興と三男義宗を中心とする南朝方と北朝方の足利尊氏が全面衝突になった所謂武蔵野合戦の地域に含まれています。この山の頂上には、これを記念して建てられた説明板があります。この戦いを有利に進めていた新田兄弟が、尊氏を徹底的に追い込んで勝利していれば、その後の日本はどうなっただろうかと思いを馳せました。

町歩き最後の場所としまして、府中市美術館の「ただいま やさしき明治」の絵画展を鑑賞しました。来日画家と日本人画家が描いた明治時代の日本。英国と日本の画家併せて約77名の作品。穏やかなるやさしさとほほえみをたたえる本当の明治を味わえたような気がしました。4時過ぎ無事解散。参加者の皆様お疲れ様でした。

次回は秋口に新宿から四谷まで歩いてみる計画をしています。

(中村俊雄 記)