第2回“2つの「ティーロード」と「お茶の呼称」について”

世界でお茶の呼称は大きく分けて2つで、中国からの伝来ルートが陸路か海路かで異なります。概して「チャ」か「ティー」のいずれかで、いれ方はティーは抽出法、チャ、チャイは煮出し法になります。
「陸のティーロード」の呼称はチャー、チャイ、シャーで、語源は広東語系のチャ、ツァです。伝播はロシア(チャイ、シャイ)、ルーマニア、トルコ、ポーランド(チャイ)のルートと北方は蒙古、満州、シベリア、東は朝鮮、日本、北はチベット高原、カシミール、アフガニスタン、イラン(ペルシア)、イラク、トルコ、ウクライナ、北アフリカのアルジェリア、モロッコになります。但しポルトガルは海路伝来ですがチャになります。それは永年統治していたマカオなどの国の言葉(ビンナン語)を使用したためであります。
一方「海路のティーロード」はテ、テー、テイーで、語源は福建省のアモイやビンナン語など各地の方言といわれています。最初にお茶を伝えたオランダ人は宿敵である旧教徒のポルトガル人の呼ぶチャではなくテーと呼び海路で伝えました。後に東インド会社を通じイギリスが更に世界に広めました。オランダ(テー)、イギリス、アメリカ(ティー)ドイツ(テー)、フランス(テ)、フィンランド(テー)、スウェーデン(テ)、デンマーク、スペイン、イタリアなどは(テ)になります。